前にも気になったことがあったのですが,トイレ陶器(様式の便器)が床に接する面に水分を感じました。今回は,床材の目地に沿って手前10センチぐらいまで筋状にも来ています。トイレットペーパーでしっかり拭き取っても,また滲んでくる気がします。
僕か息子が所定外の場所に飛ばしたのが原因ということもありますが,今回は単純ににおいのない水分でした。
以前気が付いたときは,拭き取るとそれ以上水分を感じなかったのでそのままにしたのですが,今回は床表面に水分で膨張している部分も見受けられ,見過ごすわけにはいきません。ピントが合っていませんが,この部分です。
まずはシャワー便座のプラグをコンセントから抜き,次に水栓を締めます。便座とタンクへの2本のホースを水栓から外します。樹脂でできたDの字型の外れ止めを外すと,ホースは簡単に抜けます。外れ止めは,写真の右手の小さな突起部分を(右から左方向に)押してあげながら手前に開く感じで簡単に外れます。
ホースが外れれば,便座も外せます。次はタンクです。タンクの下の面両側にナットが使われています。僕は小型モンキーでやりにくかったですが,サイズの合ったメガネやスパナならもう少し楽でしょう。ワッシャの付属したナット2個を外せばタンクは上に持ち上がって外れます。
次は便器本体です。ねじ隠しをとれば,2本の特殊なもくねじが使われていました。これもスパナがおすすめですが,短いプラスドライバでも外れるでしょう。僕はアングルのラチェットで外しました(笑。
この2本が外れれば,便器が外せます。便器が外れた状態と,固定に使われていた金物たち。今回はたったこれだけで便器の取り外し完了です。
水漏れの原因と思われるもの。便器から床下配管へ導くアダプターがあり,たぶんにおい防止のためにシリコン製のチューブがかぶせてあります。これが設置の時に一部まくれ上がり,ここから毛細管現象で水分が上がったのでしょう。汚れているのはこの部分を逆流していた証拠だと思います。
汚らしいものを見せてすみません。
設置後4年です。シリコンはすっかり癖がついてしまっています。お湯で洗いながら延ばしました。シリコンのチューブは接着されているのか,外れません。交換するとしたらこの部分を丸ごと換えるのでしょう。まあなんとか機能は損なわれていないようなのでそのまま戻しましたが。
僕は個人的に設備屋さんの仕事に魅力を感じているのですが,こんなちょっとした不注意というか施工ミスというか,あるいは不運というべき原因が,徐々に見えない部分で家にダメージを与えていく感じは,責任の重さを感じます。
それにしても,床には便器に沿って尿石が形成されています。この後スーパークレンザー(塩酸)を塗って除去しました。その後にニイタカブリーチで中和を兼ねて除菌。水拭きして乾燥してから復元。
男の子がいる家庭では,修理の時には面倒ですが,便器を新しく設置したときにはコーキングしてしまうほうが良いかもしれませんね。