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薬局店舗床

I様経営の薬局6店舗の定期清掃(年2回)を任されています。6店舗が終わると,担当のスタッフが半年後の予定を組んで下さいます。これだけでもありがたいのですが,さらに実施が近くなると,各店舗にFAXでアナウンスして下さいます。私どもは,半年前に決めてもらった通りに,伺えば良いというわけです。

2019年1月からナノテックシステムに切り替えて,美観維持のためにいろいろ試しています。

従来の表面洗浄とワックス塗布では,光沢を出そうとするとどうしてもワックスの層が厚くなる傾向にありました。さらに,壁際や什器のまわりなど,ポリッシャーが当たらない場所に問題が発生します。ワックスが黄色味を帯びたり,糸くずのようなものが抱き込まれたりして,美観を損ねるんです。

この点,ナノテックCRという洗剤は画期的だと思います。樹脂ワックス表面に浸透して柔らかくするのですが,一定の深さまで達すると反応が止まるように設計されているんだそうです。希釈程度と洗浄用パッドの組み合わせで,薄く平滑に表面を磨き洗いできます。反応が止まるため,ポリッシャーが当たらない場所の問題も軽減します。

さらに中和もしやすく,1度のすすぎ洗いで床表面のpHを中性に戻せます。磨き洗いで表面がすべすべの床で,しかも中性に戻っていると,樹脂ワックスの本来の性能が発揮されるらしく,簡単に美しい光沢が出ます。ナノテックフィニッシュはかなり薄塗りできるのですが,その薄ーい1枚でツヤツヤになってしまいます。

というわけで,メリットたっぷりなナノテックシステムを使った定期清掃ですが,まだ究めていません。今回はすべての店舗で,ナノテックCRを40倍希釈で使いました。この希釈倍率で,ミクロン単位で減膜します。洗浄後にバキュームして,リンスのため清水を撒いて延ばしてからバキューム,ウエットダスターで仕上げます。

これはスタッフ専用のスペースで,ストックルームの通路です。これまでにない線上の擦り傷が目立ちます。深いわけではないので,マルチパッドをゆっくり当ててみました。減膜した場合は洗浄廃水が白濁します。

洗浄後は擦り傷が目立たなくなったように思ったのですが,フィニッシュを塗って乾燥させたら,また目立ってきました。洗剤を濃くするか,もう少し荒い番手で磨くかですね。ちなみにフィニッシュ1回で,これもおおざっぱですが0.5μmの厚みです。フィニッシュを塗ってもわずかに減膜しているはずですが,以前塗っていたリンレイ超つや密着の膜がまだまだ残っています。少しずつ薄くしていきましょう。

これは別のお店です。調剤室がリノリウムで,売り場部分はPタイル。マルチパッドでゆっくり洗浄しました。ヒールマークが簡単に取れないときがありますが,ポリッシャー静止で回していると取れてきます。洗浄後とワックス塗布乾燥後の2枚組です。

こちらはまた別のお店です。調剤室の白系のリノリウムはなかなかのものがあります。事務椅子のキャスターの下は必ず「のりのくしめあと」ができます。マルチパッドでは全く歯が立たず,レフパッドタン(3000番相当)を追加してみました。追加です。マルチパッドも貼ったままです。かなり薄くできるのですが,残ります。結局剥離剤を足してしまいました(恥。剥離剤は以前の剥離取り残しが見えたので少量作った残りです。ナノテックCR原液を塗り足すほうが無難です。

ただ,このレフパッドタンとマルチパッド両方貼りは気に入りました。ヒールマークが取りやすくなり,しかも洗浄後の艶引けも少ないです。こういうのが面白いです。調剤室のリノリウムには泣かされますが,売り場側の長尺はとっても管理が楽です。

ワンクールの最終日,午前のお店です。このホモジニアスビニルタイルは,とっても管理が楽です。壁際までフィニッシュを塗らないのですが,よほど目を凝らさないと境が分かりません。このお店もタン+マルチでゆっくり洗いましたが,フィニッシュ1枚でツヤツヤです。仕上がったところをご覧になった薬剤師さんが,「見違えるようですね,さすがプロですね」と褒めてくれました。普段の管理が良いので「見違える」はほめすぎですが,嬉しいです。

靴で入るお店なのに,クリーニング前のウエットダスターがこれしか汚れないって素晴らしいです!

午後のお店は調剤室・売り場とも同じPタイルが貼られています。タン+マルチでゆっくり洗い,すすぎました。洗浄とすすぎでいくらか時間が掛かりますが,仕上げで使うフィニッシュはほんの少量ですし,塗った直後から乾き始めます。仕上げ段階は早いです。実物以上にきれいに撮れています(照。

終了のあいさつをすると,Kさんが7月の予定表を下さいました。お手配ありがとうございます。I様,毎度ありがとうございます。

ryo:
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