昨日に続いてN様邸にてエアコンクリーニング。1台目は富士通2011年製,AS-V28W-W プラズマイオン発生機能付きです。下に木製のカーテンレールがありましたので,外して作業しました。富士通の場合は,ドレンパン部分が降りるスペースが必要です。
富士通のエアコンは分解洗浄に適した設計でお気に入りですが,2008年をピークに設計が退化したと思っています。最も良かった時は基盤のボックスが付いたままドレンパンとファンが降ろせました。それを降ろした後に,ファンモーターやルーバーモーターをを内蔵した基盤ボックスがドレンパンから外れるので,細かい分解が一切いらなかったのです。
2008年以降はルーバーのモーター周りで,ビスを外すとバラバラと崩れます。自社内に良い模範があるのに踏襲・進化させないのか,美しいシンプルなものを作ろうという設計の気概が感じられません。
今回はさらに設置の問題がありました。天井に近い設置で手が入りにくいのに,新品の時に貼ってある保護テープが残っていたのです。そうでなくてもフルカバーの化粧板が外しにくい富士通機への追いうちです。この化粧板が外れると室内機が浮かせるのでテープはすべてはがしました。
それでも,オーバーホールの様に洗える富士通の全体的な設計は優秀です。エアコンは洗う必要のある機械ですから,洗いやすいように作るというのも大事な方向性だと思っています。
そんな,壁側の溝まで一体成型の大きなドレンパンとファンの洗浄前後。Nさんに洗う前をお見せしていなかったのですが,こちらでご確認ください。このエアコンはあまり使っていないし,洗うかどうか迷いがあったようですが,洗って良かったと思います。
ここまでで2時間。
いよいよ最後の三菱2011年製,MSZ-ZW280-Wに取り掛かります。最初にアラカルト。お掃除ユニットとムーブアイ。どのムーブアイの下も油が垂れていました。いくらなんでも量が多いと思います。
そして,他のメーカーにもぜひ取り入れてほしいドレンホースの接続方法。外すのも復元するのも簡単で確実。三菱電機製は壁側の化粧板の左右角は外れることもあって,非常にこの復元が楽なのです。ここにビスを使う必要はありませんし,どうやってつなぎ直したらいいのというほど他の物の陰に隠れるのはどうなんでしょう。
4枚目は慣れが出てミスしたこと。このたくさんの配線をまとめたプラグは,青白どちらにも挿せます。3台目にしてここを取り違え,試運転で電光表示が一切なくなって焦りました。
汚れはひどくはありませんでしたが,カビ汚れははっきり分かるほどになっていました。寝室ですし洗って正解です。壁側の化粧板のカビが生える境界はなんでしょう。たぶんあのくらいの深さまで熱交換器が重なっているということだと思います。
順調に終わったので,昨日相談を受けていた空気清浄機に挑戦しました。個人的にはシャープの除湿機を分解したことがあるのですが,熱交換器がありますし,複雑に組んであってお客様に提供するサービスとして自信がありません。単機能の空気清浄機なら何とかなるかもしれません。
今回のNさんのお宅の空気清浄機はどれもシャープ製。2003年製FU-N51CX-W,2009年製FU-W53CX-W,これに近いもう一台ありましたが型式を控えていませんでした。
シロッコファン型の送風機にイオン発生装置が付いているという作りです。洗えない基盤とモーターを外せば,ほぼすべて漂白洗浄できます。しかしビスの多いこと。
丸洗いしたのでさっぱりしました。Nさんは風の出る部分が汚れているのを見て使う気がしなかったのだそうです。買い替えも費用がかかるし,同じように汚れるのなら,また同じ悩みを繰り返すだろうし…
今回は余分の費用をいただいて3台洗いました。フィルターの交換が必要なので,実際にかかる費用は分からないのですが,買い替えるのに比べればかなり節約できたのではないでしょうか。
Nさんはお父様から会社を引き継ぐことになったそうです。あとでいただいた名刺からHPを見せていただくと,すごい実績のある会社です。恐れ入りました。改めて名刺を見て気が付いたのですが,お名前の字が違っていましたね。不注意で失礼しました。大変申し訳ありません。
Nさんは「人と同じことをしていてはだめ」という気持ちをお持ちで,何か当店の方針に共感してくださったそうです。これからも,より高い質のサービスを追求していきたいと思います。このたびはご用命ありがとうございました。