前橋市上細井町にお住いのS様から，再度のご注文。「エアコンの清掃をまたお願いできますか。希望日は5月24日か6月7日、または6月21日。居間、寝室、洗面所の3箇所です」。先回伺ったのは2017年5月，ちょうど3年前で，リビングのダイキンお掃除機能付き1台でした。

今回は他に2台ということで，型式や設置状況を写真に撮って送ってもらいました。床から写っているので，状況が良くわかります。銘板(型式表示のシール)もアップで撮って下さいました。洗面所の分は東芝，寝室は日立です。

1日がかりになると予想します。今回もSさんが玄関まで出迎えて下さり，作業しやすいように準備されたエアコンに案内して下さいます。2階リビングにAN63LRP-W，ダイキン2010年製，洗面所にRAS-225G，東芝2005年製，1階寝室にRAS-2810JXD，日立1997年製。日立については24年経過しています。

今日の順番としてはリビング，洗面所，寝室の分と進みます。2階奥から1階へという流れです。ダイキンAN63LRPを試運転します。天井側から見ると，フィルターはとてもきれいですが，いくらか茶色い気がします。このフィルターやフレーム，ダストボックスは漂白除菌洗浄。

フィルタ―お掃除とストリーマ発生，複雑な風向き板制御のため，化粧板の中はこんなことになっています。これってエアコン？

エアコンで洗いたいのはこの熱交換器です。

ダイキンと東芝はドレンパン一体成型なので，しっかり洗うために丸ごと外します。3年使用のボディの汚れ。

試運転でフィルターのロール回転がうまく行っていません。幸いフィルターロールの脱着で直りました。お昼まであと30分ぐらいあります。東芝に移ります。洗面所設置のRAS-225G。

無事にボディーが外れました。

外したファンとボディーは，危険な感じです。

東芝が，お昼をはさんで約1時間で仕上がって，3台目，寝室の日立に行きます。RAS-2810JXD，日立1997年製。製造後24年です。スイッチを入れると，前面のふたが持ち上がって吸気口が現れます。

右が近いのですが何とか分解は可能です。ところがファン固定のビスの位置が悪い。ここで外すんだよという切り欠きがありますが，その前を銅管が幾重にもあってドライバがさせない。よほど特殊な工具がないと外せません。モーターは簡単に外せるのですが，ファンが外せないから動かせません。こういう場合は，ファンが繋がったまま降ろせるように防水壁の下が解放されていることがありますが，ホール型です。

ファンだけでなく，ファンモーターも残ったまま洗うなんて(怖。以前はこの洗い方で，水流でファンを高速回転させながら洗ったものですが，今はファンが回らないように抑えながら洗います。水流の向きもかなり限定します。ファンを外して洗うようになると，その理由が分かると思います。

ドレンパン。ピンボケですがなかなかの汚れです。漂白除菌洗浄でよみがえります。

この日立に2時間かかりました。時間と手間がかかるうえ，モーターを残して洗ったので，試運転までかなりストレスを感じます。

エアコンメーカーには，壁についたまま洗うことを想定して設計してほしい。取り付ける業者には，室内機を，左右上下に余裕のある場所に設置してほしい，できれば室内機左下部で配管を外に出してほしい，大工さんには，エアコンをつける位置に下地加工してほしい…エアコンクリーニング業者の主張でした。

それでも全体で15時半に終了でしたので，当店としては順調だったと思います。Sさんのお宅はよく管理されて，どこもかしこも驚くほどきれいなお住まいですが，エアコンだけは無理ですよね。お手伝い出来て嬉しいです。飲み物をいただいて撤収。S様，このたびも当店へのご用命，ありがとうございました。