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東芝のお掃除エアコン分解クリーニング

筑縄町にお住いのH様から,先月23日に,東芝製フィルター自動お掃除機能付きエアコンの分解クリーニングについてお問い合わせをもらいました。ご希望日も二つ挙げてあり,スムーズに決まりました。

型式はRAS-502SDR,2007年製です。電気式集塵機,換気機能,ダストボックス式フィルター自動お掃除機能がついています。そして初めて気が付いたのですが,クロスフローファンをブラシでお掃除する機能もついているんですね。

Hさんは図解入りで設置状況を送って下さいました。几帳面な寸法入り,設置壁はしっくい塗りで,下部に腰板が貼られています。その説明にもあったのですが,左側に板が張り出しています。枚数の多い引き戸のために,大きな枠を設けてある構造です。

Hさんは作業スペースも相当広くとっておいてくださいました。普段敷物がしいてあり,テレビとラックが置いてあるようです。それをかなり遠くまで移動してあったので,普段使う養生シート2枚を全部広げることができました。これは助かります。

壁掛けオーバーホールでお見積りしたのですが,ドレンホースが外れません。ビス止めの設計なのですが,ビスを使わず接着してしまったようです。(後になって考えると,ホースごと外すという手もあったのかもしれません。ただ,換気パイプも外し方が分かりませんでした)。

あとはファンが抜けるかどうかですが,やってみると必要な空間がありました。東芝は左側に大きな間隔がないとファンが抜けないのです。

前置きが長くなりましたが,今回のエアコンの設置状況です。

良くお手入れされていて,フィルターも透き通っていますし,内部が汚れているという印象はありません。普段からよくお手入れされているんですね。

化粧板を外した段階の右側。配線には必要なものにすべて中継地点があります。基板からも3本のプラグを抜くのですが,正面を向いているソケットなので扱いやすいです。ただ,この基板のふたを外すのに10分ぐらい悩みました。正解かわからないですが,下の出っ張りにマイナスをかけて手前に開けるようにすると簡単に外れました。

左側には換気扇,ルーバーのモーター3個,そして奥まった場所にお掃除ブラシを動かすモーターが仕込んであります。ここを扱うことを考えると,この型式は右よりも左にスペースが必要なのかもしれません。

ちなみにラック&ピニオン形式で左右の風向き板を動かすのですが,そのリンクは直接には風向き板に連結していません。左右風向き板は左右とも東芝方式で簡単に外れます。

そんなこんなでここからエアコンクリーニングです。熱交換器とボディ,そしてクロスフローファンです。ファンや左右風向き板は,色が色なので汚れが目立ちません。でも意外なほど粘着性の汚れがあり,洗剤を塗ると茶色の水が垂れました。

東芝のお掃除のフレームは独特で,フィルターを送る回転運動と,フィルターを上に持ち上げるための?ポップアップ運動をします。モーターとそのためのギヤアセンブリは透明ケースに入っていて簡単外せるのですが,当店では怖くて外せません。汚れているところは洗いやすいので,このまま洗いました。

復元作業に入る前に,パーツを見渡せるように並べます。作業面積が広いと助かります。

ほぼ4時間で試運転まで行ったのですが,フィルターお掃除で「あの音」が発生。フィルター掃除が終わっても,リミットが働かないようです。「ガタッ,ガタッ・・・・」としばらく続きます。

Hさんが,ダストボックスがきちんとはまっていないのではないかとアドバイスしてくださいました。何度もダストボックスの脱着を繰り返しました。最終的には,前フィルターが戻った後に一度だけ「ガタッ」があって終わりになるところまでこぎつけました。

これは非常に勉強になりました。お掃除フレームの異常とばかり思っていたのですが,ダストボックスのはまり具合で変えられる可能性があるんですね。

ダストボックスの左右は比較的簡単にはまりますが,真ん中が問題です。よく見ると溝が切ってあるので,うまく合わせながら差し込み,最後にしっかり外れ止めをかける必要があります。このあたりをしっかり復元しないとフィルター送りのギヤがきちんと働かないのでしょう。

今回の最後の「ガタッ」はフィルターに原因があると予想しました。幾らか柔らかい樹脂製のフィルター枠に,白くなって弱っている部分がありました。ここに必要な強度がないのでは。それで,取り寄せし,後日交換に行くことになっています。それでうまくいかなければメーカー修理を発注します。

この調整に1時間ほど。大変長いこと不便をおかけしました。H様,また伺います。

ryo:
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