5日に伺ったA様から,23日夜にメールがありました。心配です。
「気候もそれほど暑くなく、エアコンを使うこともなかったのですが、ここ2、3日使っていたところ、本日エアコン下部から水漏れが発生いたしました。右側の部分なのですが、運転中はずっと漏れており、止めると数分後に水漏れもおさまります。外のパイプから水は排出されているようです。跡がありました。経年が原因でしょうか」。
ご主人が都合をつけて下さり,日曜日の朝からですが,補修しました。全分解して原因と思えるものにたどり着きましたが,終わってみれば2時間半。たぶんお出かけの予定だったらしいのですが,大変お待たせしてしまいました。
水漏れで一番多い原因はドレンホースホース接続不良で,時に全くつながっていなかったなんてこともあります。流水試験あんなにやったのに…と思うのですが,例えばACコードを戻すときに下部を持ち上げますが,短いホースだと抜けてしまうことがあるんです。
今シーズンはそれ以外に,ホース内側のパッキン?が一部めり込んでいて,漏れてくるというケースがありました。化粧板を外して,ホース接続がしっかりしているのに漏れていると,原因にたどり着けるか不安になります。
Aさんのお宅のシャープ君も,ホース接続,固定ビスとも問題ありませんでした。ただホース接続部分ではなく,ファンモーターの下から落ちてきています。
ドレンホース接続異常なし。
モーターの下からポタポタ。
すべて取り外すと気になるのは壁側ドレンが満水のような感じ。一体原因は何でしょう?熱交換器の左側を持ち上げて,壁側ドレンのこちらへの経路を指で触ると,ドバドバっと水が流れてきました。ほこりのかたまりが,栓になっていたようです。高圧洗浄で壁側の熱交換器を洗浄して,表面を覆っていたホコリを洗い流しました。その時のホコリが一部残っていてものと思われます。多くのメーカーのエアコンは,壁側ドレンを左右から手前に流しますが,この分は左にしかなかったんですね。
考えてみると,化粧板をはめる前に通水試験をしたのですが,手前のドレンに水を差すのも難しく,ちょっと流して排水確認で済ませてしまいました。
Aさんのメール内容も,症状を的確に表現されています。3日ほど使って今日漏れてきた,ということは,壁側が満水になるまでは漏れなかったけれど,3日目にとうとう行き場を失った水が垂れてきたのでしょう。また,手前のドレンパンの排水は出来るので、ホースからの排水もあるわけです。
というわけで,壁側ドレンの排水確認の重要性を思い知らされた件でした。
ご主人にねぎらってもらい,飲み物などを頂戴して帰ってきました。A様,せっかく当店に期待して下さっていたのに,このたびはご迷惑をおかけしました。申し訳ありません。