吉岡町のK様からメールでのお問い合わせ。2台の型式と希望日を書いてくださったので,スムーズに決まりました。
午後からの時間でお受けしました。壁紙クロスが新しいと伺っていましたが,内装リフォームが終わったところのようです。家具が運び出されているので,広い作業空間を確保できます。
すでにお聞きしていた型式は,National CS-505VB2-W,CS-BG28K-Wです。505VB2(たぶん2005年製)はフルカバー化粧板タイプ。BG28Kは側面に型式と製造年を表示したシールが貼ってあります。1996年製,室内機はコンパクトです。道理で型式を検索しても情報が見つからなかったわけです。
20年前のエアコンでも洗いますが,クリーニング後の動作については保証対象外です。例えば基盤を濡らしたとか過失がなくても,エアコンクリーニング後に組み立てると動作が不安定になることがあります。在庫のあるものなら基板交換で直るのですが,在庫がなければお手上げです。
ほぼ10年ほどで,修理用の部品の調達が難しくなります。製造年から15年を過ぎたあたりからは,Kさんもおっしゃったように,「ダメもと」でご依頼ください。
さて,奥の部屋にあったので,505VB2から取り掛かります。フルカバー化粧板のこのタイプは,ドレンパンは独立して外せますが,いつもの方法でファンが抜けません。ファンモーターの防水カバーも大きくて熱交換器の右側と絡んでいて,モーターだけ抜くこともできません。僕はこれまで壁掛けオーバーホールで対応して来ました。
ですが今回は室内機が広い壁面の真ん中に設置されていて,しかも作業空間が広いという理想的な状況です。これは熱交換器を左右とも自由にして,右側を大きく持ち上げると防水カバー,モーターとファンがいっぺんに外せるらしいと気が付きました。
試してみて,できました。10年前の型式の攻略法が,今頃わかりました。
それでは,CS-505VB2-Wの外観と,ファンモーターのまわりの様子(クリーニング後)です。
無事ファンも抜けたので,こうなれば思いっきり洗えます。外したパーツは弟が外で漂白洗浄。
2台目に取り掛かります。室内機をコンパクトにしすぎて,熱交換器の左側を上げようとすると,背中側の化粧板が干渉しますが,それ以外はシンプルで外しやすい構造です。
試運転前の外観。フィルターはお手入れしてあったのですが,内部を見て「これはエアコンクリーニングしなければ」と感じられた様子が目に浮かびます。
ドレンパンとファンとモーターを外します。さすがにこちらのほうが重症でした。
内装もきれいになり,エアコンもリセット完了。これで気持ちよくお部屋を使えるでしょう。K様,このたびは当店へのご用命をありがとうございました。