先月初めにメールでのお問い合わせを下さった玉村町角渕のZ様。3台とも型式を書いて下さったので,大変参考になりました。
もっともなぜか1台をお掃除機能付きと見積ってしまいました。実際には非常にシンプルな型だったのですが。お見積りに入れていなかった壁掛けオーバーホールも含めて,総額はちょっと下がりました。
無垢床塗り壁のお宅です。リビング設置の1台目は右と天井が近く,右下貫通配管のため,大変難儀しました。RAS-4010RX2,日立2003年製です。まだ室外機に4本配線していて,基盤の下部,壁側近くで挿しこんである設計。コーナーが外れるから良いものの,外しにくいです。
外観と,グリルや風向き板部分の特殊設計。
三菱の霧ヶ峰で,左右風向き板が観音開きのように開いて,お手入れできます,というのがありますが,たぶんそんな着想だったのでしょう。(構造を説明する趣旨なので,クリーニング後の画像です)。
基盤は右側,プラグは左向きに挿す作りで,鏡必須です。プラグ形状も一目で分かるものではなく,白いソケットに緑のプラグを挿すなんて言うのもあります(怒。
外は本格的な雨降りですが蒸し暑い。Zさんが扇風機を当てて下さいました。
熱交換器(冷えない除湿機能付き)は厚くて重く,この環境でモーターを外すのは据え付け板への負担が大きすぎると判断。モーターは養生して洗いました。
やはり据え付け板への配慮で,室内機を浮かすのもあきらめたので,非常に甘い養生になります。かなり水漏れしてしまいました。着色なくうまく乾いてくれるといいのですが。
こちらがファンとドレンパン。室内で小型犬を飼っておられるので,このぐらいにはなります。
2台目はなぜかお掃除機能付きと考えていたRAS-251GD,東芝1995年製。ファンを抜いて,奥のドレン溝を見ると真っ黒。Zさんは「古いから洗う価値があるのかなと思ったんだけど」。寝室利用で使う時間は限られていて,冷房機能は強力。シンプル構造で壊れにくいです。もう少し使えそうです。予定ではなかったのですが,壁掛けオーバーホールに。
東芝はファンを囲むラウンド設計なので,熱交換器の載った状態でドレン溝やファン周りを洗うのが難しいです。熱交換器とボディーの連結部分が,このごろの東芝とは違いました。もう出会うことはないかもしれませんが。壁側にある熱交換器抑え2つを外すこと,熱交換器の右側に2か所あるフックから,半透明のモーターカバーにある爪を左側に引き抜く必要があります。こんな話,いつか電気屋さんに聞いたなあ。
3台目は僕が大好きな富士通ですが,AS-E25T-W,2008年製。基盤を先に降ろす必要がある,改悪されていたころの設計です。それでも簡単に壁掛けオーバーホールになるので,徹底洗浄が可能です。
壁側ボディーとファン。壁掛けオーバーホールのような難しい工作をしなくても,この状態で洗えるようになります。
1台目の珪藻土壁面は,Zさんが扇風機を当てて乾かしておられますが,ほとんど変わりません。そうなんです。上部の水分が下がってくるので,思ったようには乾きません。たぶん2日か3日かかると思います。過酸化水素水でシミになるのを防ぎます。
7時間かかると申し上げていたのですが,お掃除機能付きではなかったこともあり,ちょっと早めに終了できました。休みを取って立ち合って下さったZ様,本日のご用名,ありがとうございました。