ここ何年か定期清掃でお世話になっている医院で,先生が診療をやめることになったとご連絡をいただきました。先生はいつも気さくに,私どもに話しかけて下さいます。診察時間外に患者さんがきても,まわりが止めるのをきかずに「どうしました?」なんて手当してあげています。
もう診療しないとしたらお掃除もいらないのですが,最後にお掃除してもらいたいというご依頼で,窓ガラスのクリーニングと床の洗浄・ワックスをさせてもらいました。最後にクリーニングを終えたカーテンにかけ替えます。
たぶん40年以上診療を続けてこられたのだと思います。医療機器は全部引き取ってもらうこともできるそうですが,診察室が空になるのはちょっと耐えがたいということで,ほとんどの機材は残したままです。
今回は機材の移動が無かったので比較的時間に余裕があり,送風機を使わずに乾燥させることができました。いつもより抱き込みが減っていい艶が出たと思います。最後のお掃除ですからね。
ワックスが乾くのを待っていると,お茶を買ってきてくれた先生が,処分することにした車を見せて下さいました。新車購入されたジャガーはまだ走行4万キロほど。いまもエンジンはいい音で回ります。ボンネットに収まる直列6気筒4000cc(たぶん)はDOHCでした。内部のホースや樹脂パーツも傷みが感じられません。室内は工芸品のようなウッドパネル仕上げですが,インパネのメーター以外はデジタル表示というのがモダンです。オートマチックのシフトレバーはJ型にポジションが配列されていました。原因不明の問題で,急にエンジンがかからなくなることがあるそうで,近所でしか乗れない車だったのだそうです。残念ながら査定が付かなかったとのこと。
他にも愛車を見せてもらったのですが,目の保養になりました。ありがとうございます。そして先生,長い間お疲れさまでした。