先週から今週にかけて,さまざまな事情が重なって土日返上で働いております。当店は通常土日休業を堅持しておりますが,お世話になっている方やお客様への義務(と感じるもの)がある場合,その限りではありません。
エアコンクリーニングのシーズンは,「なるべく早くお願いします」と言われます。ご注文に対して「○○日以降に行けます」,などとお答えしていますが,ブログを更新しないと,本当に予定が埋まっているの?と思われる可能性があります。予定は埋まっていて,毎日働いているのですが,ブログを書くのってかなりの作業です。これまでの写真も記事用に編集してあるのですが,とりあえず今日の分をアップします。過去のも後日掲載する予定です。
今日の午前は,メールでお問い合わせいただいた棟高町のU様邸エアコン。築15年以上,マルチエアコンの壁埋め,天井埋め,壁掛けの計3台のご希望。エアコン自体は,施工不良がなければ15年ぐらい軽く動きます。ただ15年経っていると,基盤の素子が弱っていて,いつもと違うちょっとした電圧負荷で破損する可能性があります。樹脂パーツも柔軟性がなくなっていて簡単にカケます。そんなリスクをお伝えしたうえで,ご注文いただきました。そして特に気になっているのが壁埋めとのこと。
壁埋め込み型は,場合によっては冷媒配管を外す必要があります。そこまでになると時間も費用もかかります。ただ,型式によっては壁掛けに近い設計もあるので,それなら壁掛け型の扱いで洗えます。
今日は「壁埋めが壁掛けの造りに近ければ壁埋めを洗う,簡単に洗えないなら壁掛け型の方を洗う」という前提で伺いました。
見せていただくと,手前の格子は開いていて,ルーバーとフィルターは外してありました。僕の中では「壁掛けに近い壁埋め型」でした。型式はナショナルCS-BMG32RK2,1996年製。
頑張ればドレンパンはもちろん,電源基盤も,モーターもファンも外せます。ただ,ドレンパンを外すと洗浄廃水の量が増えるので,ドレンパンは別途洗浄してから組みつけて熱交換器を洗います。設計思想としては天井埋め込みに似ていて,木製格子はルーバーを内蔵していて,2組の配線が基盤につながっています。ルーバーのリンク機構はちょっと難解。お客様が外してメンテナンス済みの状態からの復元だったのもあり,時間を取られました。クリーニング後は,きちんと稼働を確認できました。
モーターやファンまで外せれば,洗浄自体は気持ち良いです。ですがどんなに養生しても,どこからか枠の外に水が漏れます。幸いユニットの下部は土台までの空間だったので,多少漏れたとしても室内への影響はないことが分かりました。クリーニング後は,写真よりもずっとキレイな仕上がりでした。
組んで試運転すると,モーターの音が気になります。「モー」という感じの動作音がファンの風切り音よりも耳障りです。もう一度基盤を浮かしドレンパンを外して,いくらかファンを左側にずらして固定しました。モーター音はほぼ気にならない程度になりました。
壁掛けもやろうと思っていましたが,この修正でちょっと時間オーバー。後日天井埋め込みと壁掛けを洗いに行きます。でも,Uさんが一番気にしておられた壁埋めがクリーニング出来たので,当店としては大満足です。
午後は大得意様のA様邸で天井埋め込み型,ダイキン4方向タイプです。考えてみると2007年7月に,この天埋めを含めて4台のエアコンクリーニングをご注文いただいたのがお付き合いの始まりでした。フィルターはときどき触っていましたが,あれから6年。吹き出し口から見えるドレンパン縁のカビが気になっていましたので,今日は楽しみでした。
型式はダイキンFHYCP80M,2003年製。天井は比較的高く,脚立は2メートルほどのを使いました。外したパーツのクリーニング前後。この画像の見た目よりずっと劇的にキレイになりました。この天井埋め込み型4方向(あるいはラウンドタイプ)のクリーニングは大好きです。機械を分解して組み立てる感じ,熱交換器やパーツが劇的に変化する感じ,そして送風効率が目に見えて良くなる感じ。今回の測定では風速が20%上がりました。
2枚目はアラカルト。ドレンポンプの分解メンテナンス,外した電装部品,頼りになる高圧洗浄機と専用ノズル,すすぎ1杯目と2杯め。こういうもろもろの作業が重なって,汚れが落ち,ニオイのないエアコンを取り戻します。
お子さんが帰ってきて,むき出しの機械になったエアコンを見て「すごーい!」。
今回はもう一つ,天井化粧板の四隅にあるパネルの1枚,先回良かれと思ってした作業が原因で,きっちりはまらなくなってました。ずっと気になっていたのですが,修正できました。6年間の課題が解決? 経過を見ないとわかりませんが,とてもうれしかったです。
A様,毎度お引き立てくださり,ありがとうございます。