先月末にT様から電話でお問い合わせ。「天井埋め2方向のエアコンの効きが悪いので,お掃除したらよくなるかと思うんだけど,見積もりをもらえるか?」。室外機も洗ってほしいということで,室外機洗浄も追加してお見積り。メーカーはサンヨーだそうです。
他の見積りより高かったらしいのですが,以前自宅のダイキンをしてもらった時に良かったから,ということでご注文をもらいました。ダイキンのお掃除機能付きの注文を下さったT様ですね。実際のところ,自分で言うのは何ですが,決して高くはないと思うので,当店を選んで正解だったと思います(照。
今回はTさんのクリニック待合室の分です。SPW-SSXJ36T1,サンヨーの2000年ごろの製品でしょうか。
中身を見ると先日の2メートル越えを短くした形です。シロッコファンも1個。
先日の分はケースの外側に制御基板があったので,ファンモーターとルーバーモーターの配線だけコネクタを外して対応できましたが,この分はケース内にあるので,モーター,ルーバー,ドレンポンプの他いくつかの細かいプラグを扱う必要がありました。端子台も大きすぎて外に出せないので,電源線を始め制御用配線を多数扱う必要がありました。
今回の2方向はマルチ接続の1台で,屋内配電盤には「室内機用電源」のブレーカがあり,それを落して室内機を洗いました。
取り外したファンとケース。
ドレンパン。自然排水にも対応する設計なんですね。先日はイメージしていなかった自然排水とがっつり接着剤で泣かされたわけです。
化粧板はモーターを外してお手入れ。外せたものは全て漂白除菌洗浄です。
室内機ケース内は高圧洗浄です。パーツ破損やホース接続の問題を避けるため,今回はドレンポンプを外さずに洗いました。
前後が分かりにくいですが,汚れは落ちましたし,1次側2次側を繰り返し洗えました。2次側はもともと汚れた感じがしませんでした。
「室外機が大きい」とは聞いていたのですが,想像以上でした。スクエア型の上方排気,ブーンと唸っていました。熱交換器は3面です。なぜか東を向いた側(写真の面)にホコリが貼りついていました。ベルマウス状の天板を剥がそうと思ったのですが,ファンモーターがクロス型のフレームでこの天板に吊られていました。振動対策なんでしょうね。
かといってモーターを取り出すとなると,かなり大掛かりな分解が必要です。熱交換器を洗うことが目的なので,リスクのある作業はしたくありません。外してしまったフレームと天板の連結を復元して,ファンを除けながら洗いました。考えてみると,ファン保護のネットだけ外せば良かったということになります。2次側(内側)はもともときれいでしたし,1次側は自由に洗えます。これでかなり風の通りが良くなったでしょう。
電源ですが,室内機電源は室内配電盤ブレーカで,室外機は外壁のケース内にある「動力」で落としました。これは推論ですが,電柱から計量器を通った200V動力電源がそのまま室外機につながっている。室外機から分岐した200Vはいったん室内の配電盤に戻り,そこから室内機に配線されている。動力を落せば室外機も室内機も電源が落ちる。室内機メンテナンス時は室内ブレーカで室内機の分だけ落とせる,のではないでしょうか。
変化が分からないですが洗浄後の画像。
2次側洗浄後(もともとこんな感じでした)。
12時から始めて,診察の始まる15時までに作業完了できました。室外機を洗っている間はどこも冷房できないですから,何とか収まって良かったです。T様,このたびは当店いご用命くださり,ありがとうございました。