上大島町にお住いのS様から見積りの依頼がありました。「ルームエアコン ダイキンS22TTES-W 1台,ダイキン天井埋込カセット形ダブルフロータイプ1台(品番がエアコンに無かったので分かりません)のクリーニング見積もりをお願い致します」。
天井埋め込み型には,パネル自動昇降とかフィルター自動お掃除機能が付いていることがあります。それをお客様がご存じでないこともあるので,一応お掃除機能が付いていた場合を含めてお見積り。また,「ご紹介」が選ばれていたので,どなたかお尋ねすると,ご近所のY様とのこと。ありがというございます。
こちらの希望通り,エアコンの写真も複数送られてきました。いつもの天井埋め2方向と形が違う…。でもフィルター自動お掃除機能はなさそう。壁掛けの方は左右開放,天井からも十分離れていて作業性良好と感じます。
本日伺うとYさんもいらっしゃってごあいさつ。先日はお世話になりました。
どちらからでも良いということでしたので,天井埋め2方向から始めます。最初に見た型番はBYBCP80BF,ですがこれは化粧板の型式でした。室内機の型式は基板のふたに銘板が貼られていて,FHGP80DC,2016年製でした。
グリルを開けて基板とは反対側に貼ってあった銘板は,化粧板の型式。基板のふたに貼ってあるのが室内機型式や能力を示す銘板。
フィルターを外して分かったのは,水平回転のファン。普段見かける2方向は垂直に回転するクロスフローファンか,複数のケースに収まったシロッコファンです。水平回転のファンの方が,分解復元しやすいと感じます。
基板周りを2枚。記録用です。
洗える状態になりました。熱交換器の洗浄前後を4枚で貼ります。
洗浄廃水に,剥がれた汚れが浮いています。
ファンとドレンパンは,漂白除菌洗浄。
室内機分解で順番に並べたビス類。このほかに弟が化粧板分解で出たビスがありますが写真無し。
ブレーカを入れると,ブーンと音がします。結構気になります。ドレンポンプです。水がないのにドレンポンプが作動する。運転でエラー表示はない。ハンディリモコンですが,エラー表示の仕方が分からない。(ダイキンHPに出ていないリモコン形式だった)。ダイキンに電話しましたが,ブレーカによるリセットを勧められただけでした。リセットしたけどやはり「ブーン」。
復元後,2度ドレンパン脱着しました(汗。
エラーが出ないのだから,しばらく運転してみようということになって,タイマー運転。お昼になったので休憩。午後確認すると収まっていました。もしかしたらイニシャル動作のようなもので,ドレンポンプが正常運転することを確認できるようにしたのかもしれません。水を入れておけば,屋外への排水も確認できるでしょうし。
午後は2階子ども室の壁掛け型。F22TTES-W,ダイキン汎用機です。
当ブログでよく書きますが,これが隠蔽配管です。隠蔽配管はメンテナンス上おススメ出来ないとされるプロが多いのですが,最初の配管敷設がしっかりしていれば良いのだと思います。エアコンクリーニングする立場としては,一番嬉しい設置方法です。
お家を立てるときに,設備やさん(あるいは電気屋さん)が来て,室内のボードが貼られる前にエアコンの配管,Fケーブル,20ミリ以上の塩ビ管を敷設します。このドレンホースは全長25センチほどで,簡単に引き抜けます。引き抜いても心配ありません。壁の中に手を入れると,門松のように切ってある塩ビ管が触れます。とってもいい工事です。開口部はあと5ミリ下げてもいい気がしますが,トラップにはなっていません。
エアコンは2階に取り付けられていますが,屋外に出ると,こんなふうに外壁下部(あるいは基礎)から配管が引き出されています。こうしてドレン用塩ビ管も一緒にあると,排水の確認もスムーズです。とっても親切な工事です。
話がそれました。壁掛けオーバーホールにて,熱交換器高圧洗浄。
ファンと下部ボディ。リビングの天井埋めよりも汚れがはっきり出ています。そして,今どきのエアコンは熱交換器よりも先に,ファンが汚れることが分かります。フィルターをロボットがお掃除しても,熱交換器を凍結洗浄しても,ファンが汚れるのだから内部汚れは防げません。いい加減フィルターお掃除は不要という現場の声が届いてほしいです。
壁掛けは1時間半ほどで終了。ちょっと風が強かったですが,秋のさわやかな陽気で,エアコンクリーニングにはぴったりの時期です。お支払いと一緒にSさんが飲み物やお菓子を下さいました。お気遣いありがとうございます。S様,この度は当店へのご用命をありがとうございました。