毎年,「水漏れするので洗ってほしい」とご注文をいただくエアコン。
三菱電機ビル用マルチで,かなりの数のエアコンが一つの室外機につながっています。ブレーカは,「室内機用電源」というコブレーカを落として作業します。
外観と型式。
基盤の配線は,分かりやすいですが,シンプルな壁掛けとしては信じられないほど多くのプラグやケーブルを扱います。
この建物は隠ぺい配管で,左端から配管とドレンホースが来ています。しかしドレンパンの排水は右側にしかないので,ホースは室内機の幅だけ水平に這っています。それだけでも排水が滞りそうですが,ドレンパンの排水口はこんな風にふさがれています。2枚目は整流板を外した状態。3枚目はドレンパンをはずすと逆流してくる排水。200mlぐらいはこぼれます。
この室内機は,底から押して下部を外すのではなく,マイナスを差し込んで下に広げると下の爪が外れます。他のメーカーと違うのは構いませんが,それだけの説得力がほしいです。これはただ違うだけ。ドレンホースのフックがけもないし。全体的に,「同じ三菱電機製?」と疑いたくなるほど,意味不明の設計です。
ちなみに隠ぺい塩ビ管は,開口部のだいたい10ミリ下まで来ており,ホースは深く挿してあるようです。すぐ触れる位置にあります。
今回も,4Mの圧力で洗剤とすすぎ水を挿しましたが,ドレンホースはフローしませんでした。流れています。ただ入り口からあふれないというだけで,壁の中や床下の様子は全く未知数です。
そんなわけで,水漏れするからと,毎年洗わせてもらえるのはありがたいですが,(クリーニングすれば改善するのですが),そもそもエアコンクリーニングが必要な状況にはなっていないので,「これでいいのだろうか」と考えさせられる案件です。