藤岡市下栗須にお住いのN様から、洗濯機分解クリーニングの注文をいただきました。リピートのお客様なので調べてみると、2020年4月、2021年6月に記録がありました。その時洗ったのはNA-F70PB8、パナソニック2015年製です。
その洗濯機だということで、記録もあることですし、いくらか気持ちも楽にして行けます。Nさんが、「急な話で」とおっしゃいましたが、こちらとしては近日中の空きが埋まるのは大歓迎です。そして、分解が終わったら写真を撮りたいので声をかけて下さい、とのこと。承知しました。
洗濯機は玄関からすぐの脱衣所にあり、動線最短です。いくらか寒さも和らいでいますし、この距離なら外したものを外で洗いましょう。
型番の撮影と、メーカーのお知らせ。メーカーは洗濯機の耐用年数を7年から10年と言っています。標準的な使い方ならもっと長いと思います。(我が家で使っている洗濯機は調べて見たら15年超でした)。この家電の主な機能は回転ですから、モーターや、槽の回転時に異常な音がなければ、長く使っても心配ないと思います。
まずは外れてくるパルセーターと防水枠。時系列はかなり飛びますが、比較のため前後写真で行きます。
分解作業自体はわかりやすかったのですが、脱水槽を抜くのは難しかったです。隙間を埋めているワッシャーは何とか外せたのですが、軸が槽に固着しています。久しぶりにギヤプーラーを使いました。
脱水槽を引き出したので、Nさんに声をかけて、写真を撮ってもらいます。「汚れてますね~」。洗濯機やエアコンは、汚れているほどテンションが上がります。
私どもは洗濯槽と呼んでいますが、脱水槽を引き抜いた、外側の槽はなかなかの迫力でした。よくあるのが、剥がれかかった薄くて黒い膜なのですが、白く立体的な付着も見られます。見た目や手触りはラードのようです。
この白いものの正体は、ご推察の通り「柔軟剤」です。触ると手がヌルヌルになり、人工的な香りがあります。漂白剤原液を含ませてブラッシングしましたが、びくともしません。ですので、スクレーパーでケレンしました。このスクレーパー、気に入っていましたが廃番になってしまいました。ほとんど手作業で落としてから洗い、排水してリセット完了。
脱水槽ですが、キレイに見える内側にも、汚れが残りやすい場所があります。糸くずフィルター周りです。
脱水槽外側。洗濯機分解クリーニングで、一番印象に残るアングルですよね。
底円盤側は鉄板をカシめてあって、ビスを外しても抜けません。フレア加工して外します。これは先回洗った時に加工してあったので簡単です。ここを外すと、重なり部分に詰まっている汚れも洗えます。洗い終わったので、Nさんに見ていただきます。「新品みたいですね」と喜んでくださいました。
元通り組み立てて、洗濯、脱水工程の動作確認。無事終了。大体2時間ほどでした。お支払いとお茶を頂戴して撤収。N様、このたびも当店にご用命くださり、毎度ありがとうございます。