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日立BW-D8MVの分解クリーニング

先月末,下小塙町にお住いのT様からメールでお問合せです。「家の洗濯機は残念ながら日立のビートウォッシュです。2011年製のものなのですが,クリーニングをお願いできますでしょうか?」

当店のホームページをご覧になって,日立の洗濯機にマイナスイメージを持たせてしまったようです。申し訳ないです。僕が洗濯機をふくめクリーニングで出会うものに消極的なことを書くのは,メーカーに対してです。お手入れしやすい,という大事な要素を後回しにするメーカーに問題があると思っています。当然ですが,買ったお客様は悪くありません。

日立ビートウォッシュでも,2011年製ならパルセーターが外れるでしょう。ですが二人で行って分解出来なかった…というのは避けたいので,事前にちょっと寄らせてもらいました。パルセーターのビスを外し,スナップリングプライヤーで引き揚げます。お湯で温めるとか,油をさすとかの下ごしらえなしに,外れました。Tさんは早速予約してくださいました。

今日は比較的暖かったです。ごあいさつして早速作業に取り掛かります。Tさんのお宅にもハイハイのお子さんが。

BW-D8MV,日立ビートウォッシュ2011年製です。

Tさんは市販の洗濯槽クリーナーを使ってメンテナンスしていらっしゃったそうです。ステンレス胴は汚れが少ないです。ですが底円盤やパルセーターのセル構造内部にできた膜は取れていません。汚れの残り方を見ると,水流の刺激がある部分には洗濯槽クリーナーが効いているのが分かります。このことから,汚れの膜が厚くなると,漬け置きだけでは汚れを落とせないということが分かります。

洗濯槽も汚れが軽微です。

やっぱり日立は…。この型式について2つ意見があります。内蓋を付けるのは(好きではないですが)いいとして,こんなにいろいろ盛るのはどうでしょうね。蛇腹が4本つながっています。温風を作るための熱交換器が載っています。内蓋が閉じているか確認するセンサーと,温度異常を検知するセンサーが貼りつけてあります。配線もブチルテープで固定してあって,まるで試作品です。

ステンレス胴は,バランスリング側もかしめてあります。こうなると,4本ある水流経路内部の汚れ,ステンレス胴上下の重なり部分と,お手入れできない部分が出ます。ステンレス胴からすべて外せるように作ってほしいです。

先日,洗濯機売り場を見て回り,ステンレス胴からバランスリングが外れない洗濯機の特徴を調べました。日立の7キロ洗いより大きなものがすべてこの構造です。バランスリングのすぐ下で,ステンレス胴が内側に膨らんでいます。

Tさんは,次に買うとしたらドラム式にするか縦型にするかを考えていらっしゃるようです。当店はお手入れのことを考えて,シンプルな(乾燥機能・内蓋などのない)縦型を推薦します。もし毎回乾燥までされるのであれば,ドラム式が良いでしょう。ですが,洗濯物は干して乾かす,というのであれば大量の水で洗う縦型が良いです。ドラム式を洗濯のみで使うと,内部にカビが発生します。そして分解クリーニングはできません(当店は)。ドラム式は本体も高価ですし,非常に重いです。洗濯機の向こう側に何か落とした場合…。それは別の話か(笑

いろいろ考えることができました。T様,このたびは当店へのご用命をありがとうございました。

ryo:
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