H様からのご注文で入らせてもらった中古住宅のクリーニング案件です。水周りは浴室以外全交換、ということで、このお風呂がどのくらいきれいになるか心配されていました。どうもユニットバスへの交換案があったようですが、特注品で痛みがないことを考えるともったいないです。また、これを撤去するとしたら大工事になって費用もかさむでしょうね。
タイルは2種類。床と壁で使い分けていて、どちらも粗面仕上がりです。浴槽は厚みのある人工大理石、天井は無垢ヒノキ板と思われます。「どうですか?」と聞かれて、「やってみないとわかりません」。頼りない話でごめんなさい。ちなみに、築25年超です。
延べ10時間ほどかけたでしょうか。あちこちに「もう少し…」の部分がありますが、これなら既存でもお許しいただけるところまで行ったのでは。
浴槽カランから。
浴槽は「コーティングでお願いします」と言われていました。カサカサを目立たないようにしたかったのだと思います。当店では浴槽にも使えるコーティングを施工できますが、手塗りなので、筋が出ます。それでもいいということでした。
カサカサは、酸性洗剤である程度落せて、かなり光沢感が戻りました。ですがかすかにシリカスケールが残っています。ここでさらに特殊な洗剤を使うこともできますが、研磨でやってみることにしました。というのは、この人工大理石は、磨くといい艶が出ると判断したからです。ということで、4000番でわずかに削り、ウールバフとコンパウンドで光沢復元しました。これなら塗り筋が見えるコーティングより美しいと思います。
鏡はいくらか裏側が傷んでいる気配がありましたが、実用になると思います。
床タイルです。不思議なんですが、濡れると黒く汚れが見えてくるんです。洗っては乾かし、洗っては乾かし。特殊洗剤を使ったので、焼けていないかドキドキでした。
本物のガラスが入ったスライドドアは重い!ガラスは結局磨きました。
こういう天井、僕はいきなりカスイで行っていたのですが、今回は専用洗剤でカビを抜く工程を入れました。程度は軽かったのですが、青カビが見えなくなり、新しい板のようになりました。白すぎるかな(汗
その流れで挑戦してみたけど、残念。キッチンの窓枠。丁寧な塗装の職人さんがいるので、もしかしたら塗装仕上げになるかも。
お風呂以外では、窓ガラス、建具のお手入れ、床の洗浄ワックス、と3日間かけてのお掃除、何とか納めることができました。今回もいろいろ勉強になる案件でした。H様いつもありがとうございます。