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人工大理石カウンターの研磨再生

先月半ばに,「人工大理石カウンターの研磨はやっていますか?」という問い合わせがありました。伊香保のホテルでリフォーム工事があるそうで,値段によっては追加の発注になるようです。

畳1枚ほどのカウンターが10枚ほどあるらしく,量的にはかなりのものがあります。これは下見が必要だと思ったので,お願いして,現場監督に都合をつけてもらいました。

そのとき撮ってきた写真が次の2枚です。照明が落ちていましたし,器や加熱器などが載っていたので,全部をしっかり見る感じではなかったのですが,このぐらいなら何とかなりそうだと思いました。一般家庭のキッチンワークトップは,色調は白あるいはアイボリーが多く,包丁による深い傷や,変色,膨張が見受けられます。それに比べれば,変色の問題はないし,一本だけ目立った線傷も爪がかからない程度だったので,甘く見てしまったのです。

人工大理石を磨くと言えば,アルタの樹脂用ダイヤモンドパッドが思い浮かびますが,実際に使ってみると,3000番程度までの下地が必要です。その後3工程となるとかなり時間もかかります。

どうやって下地を作るのか,高価なダイヤパッドを使わずに光沢を出すには,と僕なりに答えを出したのですが,硬い人工大理石だと思ったように磨けません。(人工大理石の硬さや研磨性には幅があります)。すると銀ちゃんから謎のパッドが送られてきました。そうそう,こういうのが欲しかったんです。

さて,作業当日,指定通り朝10時ごろ現場につくと,作業場所である廊下はダンプラとブルーシートでしっかり養生され,カウンターがずらっと並んでいました。

ところが,明るい場所に引き出され,器や加熱器が無くなったカウンターには想定以上の傷が見受けられます。600番からの3工程でイメージしていた研磨では追いつけない予感が。カウンターは天板研磨の後,次の工程があるので,今日,明日の間に仕上げなければなりません。いくらかパニックになりかけました。

とにかく磨き始めます。2枚目に「ビフォーアフターを撮りたい」と言われて加工したのがこちら。これでOKが出ました。深い線傷は残るのですが,ともかく光沢を戻すことが優先です。

カウンターは1台だけ小さいのを含めて11台あり,そのうち5台の奥行きが1200,幅が1800あります。1200あると,片側から全部を磨けません。半分ずつになります。これはかなり進んだ頃の写真ですが,1枚を磨いている様子と,ずらっと並んだカウンター(汗。

最も傷が深いと感じられたカウンターがこれ。2枚目は7工程の研磨で仕上げた様子です。肉眼では照明がきれいに映っていたのですが,カメラだとぼやけてしまいます。

最後に弟が線傷を目立たなくする工程を撮ったそうなので紹介します。目立たないというか実際消えているような気もします。僕はこの工程にもポリッシャーを使おうと思ったのですが,銀ちゃんにサンダーを使うようにアドバイスを受けました。

何とか19時ごろ終了。他の職人さんはみんな帰ってしまいました。僕たちが終わるまで担当の方が待っていてくれたのですが,お疲れさまでした。大変良い経験をさせてもらったと思っています。D建設の皆さま,狐塚さん,たいへんお世話になりました。

ryo:
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