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英国様式新築

先月10日、新築引き渡しクリーニングのご注文を下さったのは、棟梁・大工のI様。平面図・立面図を送ります、と添付されていたのはPDF資料です。

それが、単一ページ表示だったので、当初平屋で小ぶりなお宅と勘違いしました。寝室がない? よく見ると右手にスクロールのスライドがあり、1/6表示があります。見ていくと、2階、小屋裏があるお宅で、立面図から全体のデザインも把握できました。

昨日Iさんから電話があって、全室壁面が塗装仕上げで、かなりデリケートだという注意喚起がありました。無垢床オイル仕上げなので、からぶきの仕上げで良いとのこと。承知しました。

朝、Iさんもいらっしゃって、鍵を開けて下さいました。外観も内装も上品で、それがコンパクトに作られているので、可愛らしい印象を受けました。「アーリーアメリカン」と思ってお聞きしたら、イギリスの建築様式だそうです。

いつもの通り、弟が窓枠や室内のほこり払いから始め、僕は外から窓ガラスを仕上げます。5メートルぐらいの風が吹いていて、時折突風になります。はしごが倒れて建物や設備を破損するイメージが緊張を誘います。が、何とか無事に2階の窓を外側から拭けました。

上下スライドの格子窓、実際には内側から拭けるのですが、スクレーパーを当てたいので、外からの方が良いです。ただ、スクレーパーはガラスに傷を入れる可能性があります。1枚試して、外から中から確認して、傷がつかないことを確認してから進めました。

あとから気が付いたのですが、掃き出しサイズの窓も、勝手口もありませんでした。日本とは考え方が違うんですね。少なくとも南側に1つでも掃き出しとデッキが欲しいと思うのは僕だけでしょうか?

引渡しの作業を進めていくときに、これってどうするの?と感じた窓。1階上り口の上部のため、1.8の脚立をはしごにして届く高さ。お部屋の作りから、長物を入れたり出したりするのは向いていません。壁面はその、デリケートな塗装仕上げ。ご家庭ではお手入れが難しいです。

窓をこちら側(踊り場側)にすればいいと思ったのですが、そうすると外から見た窓の位置が不ぞろいになるんですね。うーん。

階段吹き抜けの窓

キッチンに向かうドアですが、はめこみのガラスが拭いても透明になりません。何やらPASSのシールがあるので、保護フィルムが貼ってある様子。Iさんが後でやると言って下さったのですが、時間に余裕があるので挑戦してみます。

日本の建具だと、上から大きなガラスを滑り込ませていると思うのですが、これは9枚すべてにシールが貼られているので9枚の小さなガラスをはめ込んであるのでしょう。ですが桟にはネジが使われておらす、接着剤で固定してある様子です。

まずは保護フィルムをL字に切って剥がしてみます。切っていない側のフィルムが枠内から出てくることを期待したのですが、無理でした。結局、桟に沿って四角に切ってフィルムを剥がしました。なんと、片面だけではなく、両面にフィルムが貼ってありました!それでも、全部を剥がし終わるころには能率が良くなりました。

保護フィルム剥がし

仕上がり

ぶつぶつ言いながら作業を終えて、撮影タイム。ダイニングから見たキッチン。床はパイン材だそうです。節目が味わいを出しています。

ダイニング+キッチン

カウンター一体型ボウルは日本製でしょうか?

洗面台

浴室は日本製。浴槽に給湯口を作らない、こんな方法もあるんですね。

浴室

トイレも日本製。室内壁面とスイッチはエキゾチック。

トイレ

新築引き渡しは、緊張感がありますが、いろいろ学べることがあり、楽しいです。I様、毎度ありがとうございます。

ryo:
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