先月流れてしまった予約の代わりにということで,今日は午前午後の1日いただきました。午前中はいつもの水周り。お手入れの終わったステンレスは美しいです。
午後は気になっていた中庭の石張りのお手入れです。全体的に緑色系統を感じる珪岩のタイル張りです。苔が生えた感じで黒ずんでいるので,高圧洗浄します。室内から見るとこんな感じです。
ひさしが掛かっている部分はほとんど元の色合いですが,雨が当たる場所が黒ずんでいます。興味深いのは目地に近い部分です。同じ条件なのに,色が変わっていません。石材の内部には多種多様なバクテリアが潜んでいます。水分と温度でカビが繁殖します。目地にはモルタルが使われますが,強いアルカリ性です。これが抗菌作用を及ぼすため,目地付近はカビの繁殖が抑制されるのだと思います。
洗浄は比較的簡単で効率的です。高圧洗浄機でみるみる色が変わります。
洗浄前後。
近くに寄ってみます。
日本の伝統的な庭造りで使われる石の場合は,苔が生えて古びていくのが味わいですが,タイルとして石材を使う場合は,できる限り元の風合いを保ちたいです。一番いいのは石材を貼り付ける前にコーティングすることです。コーティングが必要なのは表面だけではなく,裏面,小口,表面の全てです。
玄関側に御影石(と思われる)が使われていたので,こちらも洗ってみました。汚れの取り残しに見える右手前は,石自体の変色です。内部で錆が発生しているのだと思います。こちらは,この叩き方から黒っぽくなって風格が出た飛び石と考えましょう(笑。
A様,毎度ありがとうございます。