菊地町のA様から,メールフォームでお問い合わせをいただきました。半日オーダーメイドで「レンジフードとキッチン周り」というご要望です。
キッチンでは3つの部分がメニューになります。レンジフード,ガスレンジ(IHヒーター),シンクや作業台です。レンジフードの油が硬いと時間がかかりますし,ガスレンジも五徳のコゲがひどいと落とすのに時間がかかります。なので,半日の場合は,このうち2つぐらいに手が入ると考えていただければと思います。
Aさんに「写真があればもう少し詳しくお話しできます」と言うと,すぐにレンジフードとガスレンジ,シンクの画像が添付されて送られてきました。この素早さとメールアドレスからスマートフォンを使いこなしておられると推察できます。写真で見る限り油汚れがひどい印象はなかったので,できるだけ多くの部分に手を入れたいと思いました。
実際に見せていただくと,レンジフードのフィルターもキレイです。ガスレンジも汁受けのないガラストップにリング状の五徳です。改めてAさんにご要望を確認すると,レンジフードが中心で,フード下の壁面の汚れが気になるとのこと。材質はキッチンパネル。確かにパネルに着いた油粒は落としにくいです。
ということで,レンジフードと壁面,ガスレンジを出来るだけと考えて始めました。レンジフードを分解して,外で洗えるものは弟に任せます。レンジフードは縦排気のシロッコファンでしたが,簡単に済むものを複雑に作ってあります。そして弱い塗装。
まずはパーツ編。ファンやケースはすっかり油が取れてさっぱりします。ダクトからの逆流を防ぐパタパタ君は通常のプラスチックピンではなく,クリップで留めてありました。車のパーツを固定するのに使われているようなもので,まずタコのようなピンを差し込み,さらにもう一本まっすぐのピンを入れて抜けなくするものです。外すのも復元するのも大変。
フィルターは明るめのグレー塗装で,傷んでいない気がしましたが,10年のご使用で硬くなっているものをピアでゆっくり溶かしていると,部分的にふやけてきました。ブラシで擦って取れるものはすべて取ってしまいました。同じ色がないので,ブラックスプレー塗装。壁面油粒は特に左側の面にてこずりました。取れたと思っても,うっすらと跡が残っていて,まるで食いついているかのような頑固さ。
ガスレンジですが,魚焼きは…露受け皿の焦げが取りきれません。ステンレスなので,ある程度なら浸けておけば柔らかくなるのですが,これは歯が立ちませんでした。ガラス窓や網やフレームが輝いたので今回はここまで。
3口のガスレンジ(ガスコンロ)はいろいろな種類がありますが,このタイプは比較的メンテナンスしやすい方だと思います。アルミの枠がないガラストップ,汁受けがない,五徳が独立していてリング状。魚焼きもオールステンレス。強いて言えば汁除けの塗装がテフロンに似たタイプで,「焦げ付かない」はずですが焦げると取れず,擦ると傷むところがネックです。ここも思い切ってホーロー塗装にしてしまえばいいと思います。
写真にはないのですが,作業台は人工大理石でかなり油の着色が感じられます。ピアでふやかしてもびくともしません。すっかり樹脂化してしまっている様子です。増粘中性リムーバーでいくらか緩んだところを3Mのパープルパワーパッドでマッサージ。ほぼ落ちました。Aさんにも気づいてもらえました。
今日は午前が箕郷町,午後が菊地町と移動が少なくてすみました。今後ともご近所でサービスを浸透させていきたいです。A様,ご注文ありがとうございました。