シエンタのオルタネーター交換
今月に入って久しぶりにシエンタを運転したら,エンジンルームから耳慣れない音がします。うねるような耳障りな音で,巡行運転では気にならないけれど,アイドリング・出だし・ブレーキング時に気になります。ボンネットを開けて耳を近づけると,どうもオルタネーターらしい。前に乗っていたインプレッサも異音発生してオルタネーターを交換したことがあったっけ。
慎重な妻はディーラーに入庫の予約を入れたそうで,僕が乗っていきました。ネッツトヨタのサービスの方は,こちらが椅子に座っている横で,しゃがんで説明してくれるんですよね。恐縮します。予想通りオルタネーターに問題があり,すぐすぐ壊れるわけではないけれども,近いうちに交換した方がいいでしょうということでした。
勧められたのはオルタネーターとベルトの交換,走行10万キロに近いので,この際一緒にウォーターポンプもとのこと。オルタネーターはリビルト品が安いし,納期も短いということです。オルタネーターとベルト交換は部品代と工賃を合わせて45,000円ほど。参考までに,新品のオルタネーターだと10万円以上するし,納期も2週間かかるかもといういことでした。同時にウォーターポンプ交換なら追加26,000円。別の時にウォーターポンプを交換すると工賃が高くなるそうです。関連する2つのパーツですから,それはそうでしょうね。
オルタネーター交換で30,000円なら即決だったのですが,予算オーバーなので持ち帰ってネット検索。
シエンタのオルタネーターは上下2本のボルトで固定している,配線は2系統,下部の14ミリボルトが緩められれば何とかなりそうという結論に。かなり参考になったのが整備士さんが書いているブログでシエンタ NCP85 ファンベルト交換。ウォーターポンプは,エンジンを下から支えて,マウントの金具を外すと取り出すスペースができるそうなので(驚,今回は見合わせ。本当に悪くなったら考えましょう。
ヤフーショッピングでリビルト品とベルトを調達。オルタネーターがコア返送オプションで送料込み16,000円,土曜日の夕方注文したら,日曜日に届きました。早い!ADPARTSっていうお店でした。ベルトが1,549円(Amazonにもっと安いのがある),近所のカインズホームで12/14ミリのメガネレンチ購入,1,380円。ハンドルに角度が付いているもので,今回の整備には必須の道具でした。ということで結論から言うと,DIYで工賃無料,約19,000円で整備完了しました。
平成20年(2008年)型のシエンタNCP81G,まだよく見かける型ですが,どの車もそろそろオルタネーター交換が必要でしょう。自分でやってみようかという方のために,整備の様子を記録しました。この記事はDIYをお勧めするものではありませんし,整備方法が間違っている可能性もあります。参考までにという立場です。
電装品を扱いますので,バッテリーの端子を外すのが最初の仕事です。
現状を写真に収めておきます。12ミリのビスの位置をアームにマーキングしておくと良いと思います。
ハーネス(配線)はかなりタイトなので,固定している部分を開放します。僕はこの樹脂爪と,上部にボルトで固定してあるものの2箇所外しました。樹脂爪は裏側で開いているフックをつまんで外します。
B端子はカバーが付いているので,割らない程度に力を入れて外します。
B端子はナットを緩めて取り外し,もう一つのプラグは側面の爪をつまみながら引き抜きます。
配線が外れたら,いよいよオルタネーター外しに取り掛かります。外す前に,ベルトの取り回しを確認しておきます。図に書いておくのが確実です。
下の固定ナットがきついので,力持ちでなければ動きません。オルタネーターをエンジン側に起こしたいので,あて木を使ってハンマーでたたき,角度を変えます。
肝心な画像がない!オルタネーターの下部14㎜のボルトを,メガネレンチを使って緩めます。作業空間がほとんどないのと,鬼のトルクで締め付けてあるので,外すのが大変です。頭をなめないように,きちんとボックスにはまっていることを確認してから渾身の力を込めて緩めます。
ボルトを緩めてからも,ひと手間必要です。左に障害があって抜けません。エアバッグの端子台?ボルト2本を外して下さい。
ボルトが抜けても長い間の締め付けでオルタネーターは軸受けに貼りついた状態になっています。両手で持って左右にゆするように持ち上げて下さい。しかし,出てきません。上部固定のアームが邪魔です。
ベルトは自然に外れてきます。新品を用意しましたが,既存も悪くないです。まあ高い部品ではないので惜しまず交換します。
リビルト品は磨いて塗装してあるので,一目で新旧が分かりますが,ベルトはわからなくなりそうでした。内側が白っぽいのが新品です。
これから取り付けるオルタネーターにハーネス用金具を移植します。金属カバーが覆いかぶさっているので,ナットやB端子のソケットなどをいったん取り外す必要があります。
オルタネータを軸受けにかぶせ,ボルトを差し込みます。左右の位置が合えばボルトが差し込まれ,固定のトルクがかかり始めます。この段階でかなりの程度締めておきます。ラチェットが使えます。
上部12mmボルトの固定を始めます。ベルトも定位置に復元します。
ベルトが入ると,オルタネーターはほとんど動かせません。最初の位置に戻すために,てこを使います。エンジンマウントのアームとの間にタイヤレバーやバールを差し込んで,オルタネーターをこちら側に寝かせます。かなりの力が必要なので,長いバールが良かったです。
定位置に来たら上部12ミリをしっかり締め込みます。その後メガネレンチを使って下部14ミリを増し締めします。締めるときはオルタネーターのプーリー側でレンチが使えたので能率的でした。そして端子を含め復元作業です。
今回使用したもの。それぞれが活躍しました。
エンジンルーム内で,ここだけ輝いています。超いいね!
異音がでてしばらく経っているので元の音に戻ったか判断できません。妻がしばらく乗ってみて,「元通りでノンストレス」ということでしたのでDIY成功だと思います。最後までお付き合い下さり,ありがとうございました。
ちなみに今日の作業は朝9時から始めて11時ごろ終了。なにしろドキドキの作業でしたので,胃が反応しています。胃酸がいっぱい出て強烈に収縮しているのかも。安く済まそうとか思いつつも,失敗を恐れる肝っ玉が小さい自分を感じます。
コメントありがとう