天井埋め込み1方向,午後霧ヶ峰フィルターお掃除エアコン
当店にお問い合わせ下さる方も様々で,わずか数分の間に日程まで決まり,お名前やご住所をいただいて手帳に書き込めるケースもあれば,なんだかカウンセラーのような気持ちになることもあります。
こちらの姿勢を試されているのかなあ?もちろん精一杯務めさせていただきますが,こちらとしては迅速対応を目指して,無理を押して現場で電話に出ていますので,ホームページやブログで書いていることは,そのままに受け取っていただければ幸いに存じます。
さて本日伺った方はどちらも,「わずか数分」のお客さまでした。午前が伊勢崎市平和町のG様。ダスキンに見積りを頼んだ後,娘さんが検索して当店を推薦してくださったそうで,私どもが仕事帰りの車の中で電話をお受けしあっという間に決まった話です。
個人宅で使っている天井埋め込み型ということで,型式などは伺っていませんでしたが,見せていただくとダイキン1方向。10年ほどお使いとのことです。型式はF50ACV,2002年製です。Gさんがおっしゃるには,動かすと黒いカスが飛ぶとのことで,それはかなり重症です。水漏れしたこともあるとか。
化粧板を外すにあたり,初めの一枚から問題を感じました。生き物の痕跡です。発泡ウレタンがちぎられてたまっていて,黒い小さな塊。ネズミの症状です。Gさんにお話しするとご存じで,駆除してもらい,入り口をふさいだとのこと。
かじられたカスはガス管(太管)の断熱材で,約20センチぐらいにわたりほぼ半分欠損しています。さすがにこの断熱材は持ち合わせていません。Gさんのお宅は設備工事の会社だったので,断熱材をもらえますか?と気軽にお願いしてしまいました。Gさんがご主人に電話してくださり,ご主人が現場から戻ってきてくださり,管径を確認して,一度引き帰して持ってきて下さいました。ご自宅の倉庫にあるのではと思っていたのですが,会社まで取りにに行ってくださったんですね。大変お手数をおかけしました。
断熱材と保護テープまで用意してくださったので,かなり程度の良い補修になったと思います。水漏れもこの位置からだったそうなので,クリーニングの分野ではありませんが,必要な工程だっただろうと思います。
熱交換器(内側)やファンにはマックロクロスケが住んでいました。映画と違うところは,見ても逃げないことです。かなり衝撃的な風向き板と熱交換器のビフォーアフター。
このクラスになると,こちらも逆に嬉しいというか,キレイになる変化を楽しめます。初めての手入れでしたので,気持ちよく汚れが落ちていくのが分かります。天井埋めということで,マキタ高圧洗浄機で洗いました。熱交換器外側とファンです。熱交換器以外は弟が外で手洗いして仕上げています。
洗いあがって組みたてて試運転。運転ランプ点灯。エラーコードを参照しますが,冷媒関係のエラーで心当たりなし。しばらくすると問題なく稼働しました。後から考えると,ブレーカをGさんに落としてもらったのですが,タイミングが合わず「運転」の状態で停電しました。この関係で通電後のチェックが長かったのでしょう。
Gさんは,ころ合いを見て冷茶を用意してくださり,帰りにはお土産まで持たせて下さいました。「またお願いします」とありがたい言葉も。このたびはご用命ありがとうございました。
午後は玉村町に移動してT様宅のフィルター自掃機。メーカーをお聞きすると三菱とおっしゃったので,割と気軽にお受けしました。
呼び鈴を押すとワンちゃんの声。でも吠えたのは最初だけで,最後にはじゃれてきていました。
広いリビングはキレイにワックスが塗られていてピカピカです。見上げると室内機は右近接の設置状況。ナショナル・パナソニックならかなり厳しいです。ですが三菱電機の設計は秀逸です。基盤を右端に配置し,プラグはすべて右向きに挿すように設計されています。メンテナンスで外す必要のあるコネクタはすべて基盤手前側に配置されていて,これこそMade in Japanという気配りを感じます。日本の住宅事情で室内機が右側の壁に寄ることはかなりの割合で想定されますし,これまでのノウハウもあるでしょう。だったら,そういう状況でも分解に支障が出ないように作るのが技術者の本分だと思います。
こちらも化粧板を外したあたりから雲行きが怪しくなります。バラバラと落ちる米粒上の黒いもの。なんでもコウモリが入り込んで,静かになるとカサカサ動いていたんだそうです。ご主人が外壁側を調べて,いくらかあった隙間をふさいだとのこと。室内機は右抜きで配管は直接外に出ているため,室内機最下部にはかなり広い空間があります。室内に入り込めれば,コウモリにとっては快適な住みかだったのでしょうね。
復元の時にちょっと時間があったので,外側を確認し,パテでさらに密封しておきました。
霧ヶ峰のルーバーは外せるようになっているので,お手入れをいとわない方はかなり奥までキレイにされています。Tさんも送風カーブのかなり奥まで拭いた跡があります。ですが,その奥やファン,熱交換器はお掃除屋さんの領分ですね。
コウモリのこともあり,壁掛けオーバーホールもやってみようとしたのですが,右抜きの場合は配管に遊びが少なくて難しかったです。下部を出来る限り浮かして指を差し込んで内部を拭きとりました。
お掃除が終わり,試運転が始まると,Tさんは「空気が違う」と喜んでくださいました。実は夏場はワンちゃんのためにつけているようなものだそうです。よくお聞きするケースです。これで安心してお使いいただけるでしょう。ドリンク剤をいただいて撤収。T様,このたびはご用命ありがとうございました。
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