東芝換気機能付きエアコンクリーニング
先月11日にメールでお問い合わせくださったN様。型式を書いて下さったので換気機能付きエアコンと分かります。ちょうど予約が重なっていて,1月以上お待たせしました。
朝お会いすると,以前に富士見の自宅のエアコンを洗ってもらったことがあるとのこと。N様…思い出しました。大きなワンちゃんのいるお宅で,テーブルのダウンライトのフードを割ってしまって交換しましたね(2011/8)。その節はご迷惑をおかけしました。今回は渋川駅近くのお仕事場です。
型式はRAS-406NDR,グリル開閉,左右風向き板モーター駆動,電気式空気清浄,イオン発生,そして換気付きです。2004年ごろの東芝高級機。内部汚れがひどい場合は,壁掛けオーバーホールが必要とご案内していましたが,熱交換器もファン周りもとてもキレイでした。フィルターがきちんと働いていたという感じです。
室内機の設置は左右上下に余裕があって,クリーニングには理想的。ただ壁掛けオーバーホールには厳しい右下貫通配管でした。
基盤周りはちょっと入り組んでいますが,構造が分かれば大丈夫。配線もくせができていますので,それに逆らわずに戻せれば成功です。ルーバーと換気モーターの3系統の配線がドレンパン前を這っていますが,大きなコネクタにまとめられていて位置も違います。配線には遊びがあるようですが,ここに戻らないとつなげないという絶妙な位置です。
外したパーツの数が多いです。熱交換器の中程にある乳白色の水うけ,壁側の見えない場所にある脱臭フィルターも外して洗いました。汚れ程度が軽かったので,ファンとモーターまで外しての洗浄でした。洗浄,リンス消臭洗浄,すすぎの3段階です。左側から見て確認。さかのぼって復元していきます。
2時間半で洗い終わりました。飲み物をいただいて撤収。N様,再びのご注文をありがとうございました。お待たせいたしました。
午後は藤岡に移動して,薬局の定期清掃です。午後1時からなので,1時間半の間隔はタイミングぴったりです。
はじめまして。いつも興味深くブログの方見させて頂いてます。不思議と汚いエアコンが綺麗になるのを写真で見ているだけで気持ちの良い気分になります。
ブログの記事で、2008年製までの富士通のエアコンが分解しやすいという記述をよく見かけるのですが、最近の富士通製品はどうなのでしょうか?
現在、エアコン選びで迷っているのですが、こちらのブログなどで学習し、できるだけシンプルで掃除のし易いエアコンを購入しようと思っております。
候補機としては、(1)富士通ゼネラルの2013年製 Fシリーズ、(2)パナソニックの2014年製 Jシリーズ、(3)三菱電機 2014年製GMシリーズで悩んでおります。又、他にもお掃除機能が付いてしまうのですが、カビクリーンシャワーという内部にオゾンを放出する機能のついている(4)三菱電機 2014年製 Wシリーズも検討しております。
この4点の中でお勧めがあれば、アドバイス頂ければ大変、助かります。(4)に関しては
オゾンの効果で本当にカビの発生が抑えられるのであれば、長い目で見てお得なのかなと考えております。
もし、目に止まるようなことがあれば、お時間のある時にでもご回答頂ければ幸いです。
よろしくお願い致します。(身勝手な質問ですみません;)
太陽さん,コメントありがとうございます。当ブログをごひいき下さっているとのこと,また私のようなものに機種選定のアドバイスを求めてくださり,恐縮ですが嬉しいです。いつも感じていることや主張をまとめて固定ページにしたいと考えているくらいなのです。それが真実かどうかは別として,設計段階や試験室とは違う,現実・現場で感じることが大事だと思っております。
せっかくお尋ねいただいたのに申し訳ないのですが,ごく最近の型式はクリーニングしたことがないので分かりません。ただ,パナソニック,三菱電機,富士通の一番安い型式ならどれも問題ありません。富士通が特別にいいのは,通常の分解で壁側のドレンまで洗えることで,この構造はエアコンクリーニングの効果が高く,他のメーカーを圧倒しています。設計全体が考え抜かれていると感じるのは三菱電機,良くも悪くもスタンダードはパナソニックですが,富士通の「壁側ドレンまで洗える構造」は他の問題を補って余りあると僕は思っています。
2008年を境に,富士通の設計は変わりました。2004-2008の設計は,壁側ドレンが洗えるのはもちろん,基盤やルーバーモーターがひとまとめになっていて非常に分解がスムーズだったのです。それで「2008年までは良かった~」と懐かしんでいます。その後も「壁側ドレンまで洗える構造」は引き継がれていますので,これだけは今後も続けてほしいです。
お掃除機能は絶対に避けるべきです。意味がありません。エアコンは内部が濡れて,そこからカビます。フィルターをキレイにすればカビ発生を遅らせることはできても防げません。そして,お掃除ロボットは必ず必要になるエアコンクリーニングを妨害します。
ナノイー・プラズマクラスター等,水浸しになるエアコンの内部に組み込んでも,イメージ通りには働きません。イオン発生部分からカビているのが現実です。空気清浄機は単独で働かせるべきです。イオン発生では菌を殺せず,同時に発生するオゾンが殺菌しているという見解もありますので,オゾン発生も同様と考えます。
太陽さんの質問はつぼにはまります。それこそ私どもクリーニング業者に聞いてもらいたい質問です。ただ,幅広い見識にもとづいているわけではなく,エアコンクリーニング業者の目線での意見と割り切って参考にしてくださればありがたいです。
今後ともよろしくお願いいたします。
ryo さん
ご親切にアドバイス頂きありがとうございました。
富士通は昔ほどではないものの、現在でも分解掃除に適してる
メーカーなのですね。富士通を最有力候補に、次点で三菱電機、パナソニックのシンプルな機種で選びたいと思います。
エアコンの清掃は必要不可欠と考えた場合、お掃除機能は避けるべきなのですね。オソンも期待しない方がいいとのことで機種選びの方向性が定まってきました。
ここでアドバイスをして頂いて、本当に参考になりました。
素人には知ることのできない様々な情報、ちょっとマニアックな技術情報を楽しみにしています。今後もがんばって下さい。
ありがとうございました。
僕の個人的な意見ですが,太陽さんが正確に理解してくださったことが分かります。ありがとうございます。
そういえば,当店ではエアコンクリーニングと言えばファンまで外そうと考えますが,化粧板を外して電気関係を養生して洗うのが一般的です。後者のスタイルでは,どのメーカーでもあまりクリーニング効果は変わりません。それどころか,富士通の化粧板は爪が硬くて外せないという意見もあります。実際難儀することがあります。
太陽さんの近くには,洗う前になるべく外そうという業者さんはいますか? 私どもが行けるご近所なら良いのですが。